■平成28年度 情報活用能力研究部■
研究のまとめ
今年度、本研究部では「情報活用能力を育成する授業の探究」をテーマに活動を行ってきました。特に、多様な相手と対話したり、協働したりする情報の交流を通して、自分の考え方を広げることのできる子どもを育成してきました。
多様な相手と対話したり、協働したりする学習を進めるには課題設定がとても大切です。情報を収集しやすい課題、考えをもちやすい課題、対立軸をもつ課題、順位を付ける課題など、各学年でどのような課題が良いのかを考え、実践を進めてきました。また、シートや黒板を使って考えを可視化することで、比較しやすくしたり、思考の流れを分かりやすくしたりしました。そうしたことを踏まえて情報の交流を行ったことによって、子どもたちが考えを広げやすくなりました。その結果、次のような成果が認められました。
(一例)
・ 「賛成意見」「反対意見」が一目で分かるように工夫したシートを活用して、グループで情報の交流を行った。「賛成意見」「反対意見」を比較して考えて、初めの自分の考えに友達の考えを加えることで、新しい自分の考えをもつことができ、考えを広げることができた。
・ 自分の意見に対する「賛成意見」「反対意見」「質問」を付箋紙に書いて矢印で結び、さらにその意見に対する受け答えも矢印で結びながら貼っていった。順序立てて表すことにより、意見の流れが分かりやすく、自分の考えを広げやすくなった。
・ 公園にある遊具や施設に関して「おすすめと思う理由」「質問」「答え」を色分けした紙に書き、黒板を使用してその紙を貼りながら、情報の交流を行った。友達からの遊具に関するおすすめの意見や質問、答えを聞いて、自分の考えを広げ、新聞にまとめることができた。
各実践は、誰でも簡単に取り組めることを意識して行ってきました。紹介した授業実践を、子どもたちの情報活用能力の育成に向け、各学校で取り組む際の参考にしていただきたいと思います。
<情報活用能力研究部>
◎濱嶋伸介 稲葉敦志 大島創平 鈴木喜仁
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